主旨

 アオダモ資源育成の会は平成14年7月11日付で内閣府より特定非営利活動法人(NPO)として認可され、平成14年7月17日付で法人登記し、同日付で正式に特定非営利活動法人アオダモ資源育成の会として成立いたしました。

 「アオダモ」は「トネリコ」とも呼ばれるモクセイ科の温帯性広葉樹で、九州から北海道まで広く分布している落葉高木です。北海道にあるアオダモは、バット材として最良とされていますが、成長が遅く、しかも、今日まで植林がほとんど行われていませんでした。そのため、小径木を保護しながら計画伐採による資源量維持が行われていますが、優れた性質をもつ木製バットを長期的に安定して供給することは難しい状況にあります。我が国では、プロ野球をはじめ大学野球などで木製バットが使われていますが、今後アマチュア野球などでも需要の増加が予想される状況にあります。1年間でおよそ10万本以上の木製バットがプロ野球および大学野球の公式戦で使用されており、アマチュアを含めた木製バットの需要は輸入材を含めて約20万本以上のバット材が供給されています。国産バット素材の大部分はアオダモですが、計画伐採のために年間生産量に限りがあります。また北海道の森林で他の樹種と混生して分散生育しているため、高い搬出コストがかかり、そのシェアは30%程度にとどまっています。したがって、里山に植林し良質なバット素材の育成ができれば、安価で安定した供給が可能になります。「アオダモ資源育成の会」では、野球を愛する人たちの熱意を結集し、北海道の大自然に“バットの森”を造林し、世紀を超えてアオダモを育てたいと願っています。